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ZoomやGoogle Meetの録画に課金したくないので、AIと一緒に「会議議事録アプリ」を半日で作った話

会議の録画・文字起こし、地味にお金がかかる問題

Google Meet で会議を録画・文字起こししようとすると、有料の Google Workspace プランが必要です。Zoom も、クラウド録画や要約機能を使うには有料プランが要ります。

月に数回の打ち合わせのためだけに月額課金するのはもったいない。でも議事録は欲しい。メモを取りながら話すと、会話に集中できない。

そこで、会議の音声をMacの中だけで文字起こしして、議事録Markdownを自動生成するアプリを、AI(Claude Code)と一緒に作りました。開発時間は半日です。ソースコードは GitHub で無料公開しています(luxgo-inc/Koe)。

できたもの

メニューバーの「会議録音を開始」を押して会議をして、「停止して保存」を押すだけ。こんな議事録が自動で保存されます。

2系統の音声がMacの中だけで議事録に変わる

# 会議メモ 2026-09-01 19:29(32:10)

## 決定事項
- 来週の製品リリースは予定通り進行

## TODO(担当があれば明記)
- リリース告知文の作成: 中川

## 全文書き起こし
- [00:03] 相手: 本日はよろしくお願いします
- [00:12] 自分: こちらこそ。さっそくですが……

※上記は形式を示すためのサンプルです(実際の会議データではありません)。

ポイントは3つあります。

  1. 自分と相手を自動で分離。自分の声はマイクから、相手の声は「Macが再生している音声」から別々に取るので、どちらの発言かが構造的に区別できます

  2. 文字起こしは完全ローカル。macOS標準の音声認識(SpeechAnalyzer)を使うので、会議音声はどこにも送信されません。月額費用もゼロ

  3. AI要約はお好みで。トグルをONにすると、決定事項・TODO・論点を冒頭にまとめてくれます(Claude APIの従量課金で1回数円。OFFなら完全無料・完全ローカル)

Google Meet でも Zoom でも、ブラウザの会議でも動きます。会議アプリ側の課金は一切不要です。

そもそもの動機: シンプルな音声入力アプリが欲しかった

このアプリは、もともと自分用に作った音声入力アプリ「Koe」の拡張です。作った動機はシンプルで、キーひとつで使える音声入力アプリが、月額課金なしで欲しかったから。世の中には優れた音声入力アプリがいくつもありますが、多くはサブスクリプション型です。毎日使う道具だからこそ、固定費にしたくありませんでした。

もうひとつの理由が、自分なりにカスタマイズしたかったこと。既製品だと「あと一歩」が届きません。Koe では例えば、キーの使い分けで挙動を切り替えられるようにしています。

  • F9: 話した内容をそのまま入力(素のまま)

  • F10: AIが「えー」「あの」などのフィラーを除去し、句読点を整えてから入力(AI整形モード)

整形の指示文(プロンプト)も自分で編集できるので、「箇条書きにして」「議事録調にして」といった自分専用のモードを増やせます。自作なら、こういう痒いところに届く改造が思いついた日にできます。

どうやってAIと作ったか

開発はほぼ全て Claude Code(AIコーディングエージェント)に任せています。今回の会議録音機能の開発ログはこんな流れでした。

  1. 相談(5分): 「Meet や Zoom の課金なしで会議を録音・文字起こししたい」と相談 → AIが「システム音声を横取りする技術(Core Audio プロセスタップ)を使えば作れる」と提案

  2. リスク検証(30分): いきなり本実装せず、一番不確実な「システム音声が本当に取れるか」だけを検証する小さなプログラムをAIが作成 → 音楽を再生しながら音量レベルが動くことを確認

  3. 本実装(2〜3時間): テストを先に書いてから実装する進め方(TDD)で、AIがテスト58本と実装を積み上げ

  4. バグ修正(1時間): 初回テストで「保存中のまま固まる」バグが発生。AIが自力で原因を特定して修正し、合成音声で自動テストまで組んで検証

私がやったのは、方針の判断と、実機での動作確認だけです。

相談 → 検証 → 実装 → 修正。すべてAIとの対話で進んだ

かかった費用

項目

費用

開発費

Claude Code の利用料のみ(サブスクリプション内)

文字起こし

0円(macOS標準・オンデバイス)

AI要約(任意)

1回数円、月数十円〜数百円程度

使う上での注意

会議の録音は、必ず相手の同意を得てから。うちでは会議の冒頭に「記録を取りますね」と一言伝える運用にしています。

このアプリ、オープンソースで公開しています

記事の初出時は「購入したい方はご連絡ください」と募っていましたが、方針を変えて、Koe のソースコード一式を GitHub で無料公開(OSS・MITライセンス)しました。会議録音モードも音声入力も、どなたでもそのまま使えます。

github.com/luxgo-inc/Koe

  • 配布アプリはありません。手元の Mac でビルドして使う方式です(手順は README に記載。コマンド1行で完了します)

  • 文字起こしは完全ローカル・無料。AI整形・AI要約を使う場合のみ、自分の Claude API キーが必要です(従量課金)

  • macOS 26 以上が必要です

使ってみた感想や不具合報告は、GitHub の Issue か X(@keigo_luxgo)へどうぞ。

また、LUXGOでは2つのサービスをやっています。

  • AI導入支援 — 御社の業務に合わせたAIの使いどころを、実演しながら一緒に見つけて定着まで伴走します

  • LUXGO STUDIO — この Koe のようなアプリ・サービスを、AIを活用して素早く形にする開発サービスです

議事録に限らず「これ、自動化できない?」「こんなアプリやサービス作れない?」があれば、お気軽にご相談ください。

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